「16ビートって、どうやって叩くの?コツはあるの?」
そう思っている人は、少なくないと思います。16ビートには、よりカッコよく叩くコツが4つあります。4つのコツを意識して叩くことで、より上達していきます。
この記事では、16ビートの叩き方とそのコツについて、解説していきます。
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もくじ
16ビートとは
16ビートとは、ドラムでリズムを刻むときの叩き方の一つです。ハイハットを細かく叩くのが特徴であり、ゆっくりなテンポから速いテンポまで、様々な曲調で使われています。
16ビートの「16」とは16分音符「♬」を指しています。楽譜に表すと以下のようになります。
今回は、16分ビートを叩いてみましょう!
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16ビートの叩き方
16ビートは、ハイハットを「両手で交互に叩く」叩き方と「右手(片手)で叩く」叩き方があります。
楽譜を使いながら、叩き方を説明していきます。「楽譜が読めない…」という方も、心配いりません、一つずつ解説していきます。
ドラムの楽譜の読み方については、以下の記事で詳しく解説しています。
https://vibesreggae.com/gakufu.html
それでは、叩き方を見ていきましょう!
両手交互にハイハットを叩く
はじめは、両手交互にハイハットを叩くパターンです。
下記楽譜、「R=右手(Right)」「L=左手(Light)」を指しています。
テンポの「♩=60」とはメトロノームの速さを意味します。メトロノームとは、一定の音を鳴らす楽器練習用具です。ドラムは、他の楽器がいるバンドなどで、リズムを一定に刻む役割があります。そのため、練習では、メトロノームの音を聞きながら、テンポを一定に叩けるよう練習しましょう。
メトロノームが手元にない、という方は、スマートフォンなどのアプリで、無料で入手できるため、ダウンロードしておきましょう!
【メトロノーム】
叩き方の手順は以下になります。
①メトロノームの音に合わせて「1(アンド)2(アンド)3(アンド)4(アンド)」と声に出してカウントします。
※数字と数字の間は「アンド」を入れることで、音が鳴っていない裏の感覚も意識され、16ビートの細かいテンポ感がより感じられるようになります。
②バスドラム(右足)を「1」と「3 &」に入れます。
③右手、左手を交互にハイハットを叩きます。
④「2」と「4」のカウントのタイミングで、右手はハイハットではなく、スネアドラムを叩くようにします。
上記の流れを、下記動画で確認してみましょう。
右手(片手)でハイハットを叩く
続いて、右手だけで、16ビートをハイハットで叩くパターンです。16ビートと同じく、よく耳にする8ビートという叩き方がありますが、「8ビートのハイハットを、倍に刻んだのが16ビート」と考えるとわかりやすいです。
8ビートの叩き方やコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。
https://vibesreggae.com/8beat.html
それでは、上記の楽譜ですが、手順は以下になります。
①メトロノームの音に合わせて「1(アンド)2(アンド)3(アンド)4(アンド)」と声に出してカウントします。
②バスドラム(右足)を「1」と「3 &」に入れます。
③右手でハイハットを叩きます。
④「2」と「4」のカウントのタイミングで、右手はハイハットのまま、左手はスネアドラムを叩きます。
手順の③と④が、先ほどのハイハットを両手で叩く16ビートと違うところです。
流れを下記動画で、確認してみましょう。
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16ビートのコツ・テクニック
ドラムは、ただ曲のテンポをキープして叩くだけでなく、「周りの楽器が演奏しやすいように叩く」という役割もあります。例えば「あの人のドラムの上で、ギターを弾くと、曲にノリやすいんだよな」と感じてもらえたとしたら、ドラマーとしては100点満点です!私は、少なからずそう考え、叩いています。
16ビートも、ただテンポに合わせて叩くだけでなく、周りの演奏者や聞く人を、思わず「ノラせる」叩き方があります。「ノラせる」とは、演奏を聞いて、思わず「踊りだしたくなってしまうような」叩き方です。
ハイハットの叩き方や左手のタイミングなど、コツをお伝えしていきます。それでは、見ていきましょう!
右手はダウン・ストロークとアップ・ストローク(アップ・ダウン奏法)
両手でハイハットを叩く16ビートでは、右手をダウン・ストロークとアップ・ストロークで叩くと、一定の音量で叩くよりも、音に強弱が生まれ、「踊りたくなるような」ノリが出てきます(笑)
ダウン・ストロークとアップ・ストロークとは、スティックの叩き方の一つです。一般的に「アップ・ダウン奏法」と呼ばれます。
ダウン・ストロークははその名の通り、スティックを脱力した状態で、上から下に叩きます。叩いた後、打面から3~4cmのところでスティックを「キュッ」と握り、止めます。ただし、力いっぱい止めるのではなく、脱力して叩き、ハイハットに当たった瞬間だけ、キュッと握るのがコツです。
スティックの振り方、握り方については、以下の記事で詳しく解説しています。
https://vibesreggae.com/mochikata.html
3~4cmのところで、止めることで、次の「アップ・ストローク」にスムーズにつなげることができます。詳しくは、下記動画で見てみましょう。
【ダウン・ストローク】
アップ・ストロークは、先ほど、ダウン・ストロークで打面3~4cmで止めた位置から、スティックをハイハットに「ちょん」と当てます。当てると同時に、またダウン・ストロークが打てる位置まで、スティックを持っていきます。
イメージは、熱いものを触って、思わず「あちっ!」と手を離す感覚です。下記動画で、確認してみましょう。
【アップ・ストローク】
楽譜で右手の動きを表すと下記になります。「D=ダウン・ストローク」「U=アップ・ストローク」です。
16ビートでは、この「ダウン・ストローク」と「アップ・ストローク」を右手で繰り返す「アップ・ダウン奏法」を使います。左手は、どうするかというと、右手の半分以下の音量で、「チッチッチッチ」と小さく、刻んでおきます。右手で、うまくノリを出しながら、左手は右手の間を埋める「補助係」というイメージです。こうすることで、全体の音量のバランスがよくなります。
もちろん、両方同じ音量で、力強く叩く必要がいるロックな曲もあります。演奏する曲にもよりますが、はじめは、「右手はアップ・ダウン奏法、左手は補助係」という意識で叩くことで、聞いている人たちに「ノリやすい」印象を与えます。
解説した下記動画で、確認してみましょう!
ムチの動き
次に、「片手でハイハットを叩く16ビート」のコツをご紹介します。右手だけで、ハイハットを叩くため、両手よりも速く右手で叩く必要がいります。先ほど、ご紹介した「アップ・ダウン奏法」をこちらも使うのですが、さらに「ムチの動き」を意識します。
と言われても、「ムチをふったことがある」という方は少ないと思います(笑)
イメージとして、腕全体の力を抜き、肩から腕、手にかけて波を打つようにしならせ、その勢いをムチに伝わらせるのですが、スティックを振る際も同じです。
私がよくイメージするのは、映画インディージョーンズの主人公インディがムチを使い、相手を倒す場面です。インディジョーンズを観たことがない、という方は一度ムチのシーンを探しながら、観てみるのもおもしろいですね(笑)
上記動画は、腕から手にかけて、ゆっくりとした波を打つムチの動きですが、16ビートでは、この波をもっと小刻みに起こすイメージです。小刻みに起こすために、先ほどご紹介したアップ・ダウン奏法を組み合わせると、より簡単な力で、16ビートを叩きやすくなります。
実践した下記動画を確認してみましょう。
左手のタイミング
片手でハイハットを叩く16ビートを叩くとき、「右手と左手が交差しているから、叩きづらいなぁ」と感じた人も、いたのではないでしょうか。ここにも、コツがあります。
カウントの「2」の直前に、右手がアップ・ストロークしたタイミングと一緒に、左手も持ち上げます。そして、「3」の右手のダウン・ストロークと一緒に、左手も叩きます。
楽譜で、確認すると、左手を上げるタイミングは以下のようになります。
一緒のタイミングで、スティックを持ち上げ、振り下ろすことで、互いに当たることを防げます。
8ビートとも、考え方は同じです。はじめは、ゆっくりなテンポで、タイミングを掴んでいきましょう。詳しくは、下記動画で確認してみましょう。
ハイハットに当てるスティックの箇所
最後に、右手スティックのハイハットに当てる箇所です。先端の「チップ」の場合と、「ショルダー」を当てる場合があります。
チップは、ハイハットの表面に当てることで、「チッチッチ」と細かな音がなり、しっとりとした曲調の曲や、ボサノバ調の曲にあった、音が鳴ります。
一方ショルダーは、ハイハットの円の端、シンバルとシンバルが重なっている箇所に、当てます。
端に当てることで、「ジャッ」というしっかりとした音を出せたり、上下のシンバルが互いに当たり、「ジャーーー」っという音が鳴る「ハイハットオープン」がしやすくなったりします。主に、ロック調の曲など、音量が必要な時に、使うと良いです。
詳しくは、下記動画で確認してみましょう。
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おすすめの練習方法
それでは、16ビートを上達させる練習方法を紹介いたします。
実際の楽曲の中で、ドラムはずっと16ビートを叩くだけでなく、この後紹介する「フィルイン」を入れたり、「バスドラムの位置」を変えたりして演奏されることがあります。
実際に曲に合わせて、ドラムを叩くことを意識し練習することで、実践でも使える16ビートを身に着けることができます。今回は、代表的な例をご説明します。
それでは、見ていきましょう!
フィルインを入れる
「フィルイン」とは、曲の展開が変わるタイミングや区切りの良い小節の終わりに入れる、ドラムのフレーズのことです。小節とは、楽譜において「|」と「|」で区切られている間のことです。下記画像では、「|」で区切られた間が4つあるため、4小節であることがわかります。
今回は、代表的な「右左右左・・・」交互に8つスネアドラムを叩くフィルインを、2小節の終わりと、4小節の終わりに入れています。フィルインを入れることで、より実践的になるだけでなく、テンポキープの練習になります。
16ビートと違う、フレーズである「フィルイン」が入ると、メトロノームのテンポとずれてしまったり、思わず速く叩いてしまったり、ということがあります。実際の楽曲では、様々なフィルインを入れて叩かれていることが多いです。そのため、フィルインを入れて練習することで、意識的にリズムキープする練習になります。
それでは、実践した下記動画で確認してみましょう。
【ハイハット 両手】
【ハイハット 片手】
こちらも、はじめはゆっくりなテンポから、手順やタイミングを確認していきましょう。慣れてきたところで、徐々にテンポを上げて練習していきます。
バスドラムの位置を変える
つづいて、バスドラムを踏む位置を変えて、8ビートを叩く練習です。今回は3パターン紹介します。
右手、左手のフレーズは変わらなくとも、バスドラムの位置が変わるだけでも、雰囲気がガラッとかわります。また、バスドラムの位置を変えると、思わず体の重心がブレてしまい上手く叩けない、ということがあります。
両手両足、どんなフレーズを叩いても、重心をブラさず叩けるようになるために、バスドラムの位置を変えるのは、有効的です。
それでは、楽譜とともに実践動画を確認していきましょう。
【バスドラムの位置①】

バスドラムを「ドドッ」と連打する「ダブルキック」が難しいという方は、以下の記事で、詳しく解説しています。参考にしてみてください。
https://vibesreggae.com/fumikata.html
【バスドラムの位置②】

【バスドラムの位置③】
バスドラムの位置が変わると、足に「手がつられてしまう」という方は、一度メトロームを止めてかまいません。つられてしまう箇所をスローモーションで、何度も確認しながら練習してみましょう。
慣れてきたところ、再度メトロノームを使い、テンポに合わせて叩いてみましょう!
姿勢と重心をブラさない
ドラムは、座った状態で、両手両足を使い演奏します。そのため、変に背筋が曲がっていたり、変に左右に重心がブレていたりすると、体の一定の場所に負荷がかかり、腰を痛めたり、速いテンポのフレーズを叩けなかったりします。
そんなドラム演奏において、大切な「姿勢と重心」を意識するための、エクササイズをご紹介します。
①椅子に座り、スティックを練習パッドなどに構えます。その状態で、左右の脚を交互に足踏みするように動かしましょう。
※その時に、体が左右にぶれたり、前後に動かないようにおなかの下の位置を意識します。体の軸は左右前後に動かさず、脚だけ動かすイメージです。
②慣れてきたところで、両脚同時に脚を上げ足踏みしましょう。ドラムの演奏では、両脚を同時に動かす場面もあります。
③その後は、いよいよ足踏みしながら、自由に両手のスティックを振ってみましょう。その時にも、もちろん体の軸はブレないようにします。
一連の流れを、下記動画で確認してみましょう。
16ビート含め、ドラムを叩くときは、姿勢と重心をブラさないことを意識し叩くことで、様々なフレーズを叩けるようになります!
ドラム初心者の方におすすめの練習については、以下の記事で解説しています。
https://vibesreggae.com/changeuptochangedown.html
このように、「フィルイン」を入れつつ、「バスドラムの位置」を変えて、16ビートのパターンに慣れていきましょう!
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まとめ
いかがでしたでしょうか。今回の内容をまとめると、以下のようになります。
・16分音符のビートである
・両手でハイハットを叩く叩き方と、片手でハイハットを叩く叩き方がある
・アップ・ダウン奏法を使うことで、ノリが出てくる
・ムチの動きを意識して叩くことで、速いテンポにも対応できるようになる
・フィルインを入れる、バスドラムの位置を変える練習で、さらに上達する
・姿勢と重心を、ブラさないことが上達の秘訣
「アップ・ダウン奏法」「ムチの動き」という2つのコツを意識しながら、ご紹介した練習内容を繰り返し取り組むことで、16ビートは必ず上達していきます!
ドラムを“最短距離”で上達するための『基礎力』について、「無料動画レッスン」で解説しています。以下のリンクから、ぜひお受け取りください。
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最後まで、お読み下さりありがとうございました。