ドラム初心者が取り組むべき練習とは?スティックの叩き方は?

「ドラムって、最初は何から練習したらいいの?」ドラムを始めようという方、初心者の方は、そんな疑問を抱いていないでしょうか。

今回は、練習に必要なものから、スティックの持ち方、そして、最初に取り組んでおくべき練習内容を丁寧に解説して行きます。記事の内容を日々コツコツ取り組んでいくことで、しっかりとしたドラムの基礎を身につけることができます!

それでは、1つずつ見て行きましょう!

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ドラム練習に必要な3つのもの

・スティック

・練習パッド

・メトロノーム

「スティック」「練習パッド」「メトロノーム」があれば、今すぐにでも練習をスタートできます。

ドラムは、ギターやピアノのように、楽器本体がなくとも練習をスタートできる楽器です。そのため、初期費用を抑えられるところも非常にメリットがあります。ドラムセットを準備しなくとも、代わりの練習パッドとスティックで、十分スキルを磨くことができます。

【スティック】

【練習パッド】

また、一定のテンポをキープすることが求められる、ドラムにとってメトロノームは必要不可欠な用具です。現在は、スマホのアプリで無料でダウンロードできます。私もメトロノームのアプリを使い練習パッドで練習しています。

【メトロノーム】

初心者の方が最初に揃えるべきドラムアイテムを詳しく以下の記事で説明しています。

ドラム初心者が買うべき必要なものとは?かかるお金を解説!

練習をする前に、必要最低限「スティック」「練習パッド」「メトロノーム」の3点は準備しておきましょう。

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ドラム練習を始める時に初心者が知っておくべき心構え

ドラムを練習する前に、必ず意識しておくべきことが2つあります。それは、「正しい姿勢」と「体の重心をブラさない」ことです。「姿勢」と「重心」を意識することで、上達が速くなるだけでなく、変なクセがつき怪我することを防ぎます。

姿勢が悪く、重心がブレている状態で長時間叩いていると、腰を痛めるなど、長くドラムを続けられなくなります。ドラムは他の楽器と違い、座りながら両手両足を使い、同じ動作を繰り返します。時には大きく体を動かす、運動量豊富な楽器でもあります。

程よく体を動かす為、健康にも良いです。私は、ドラムを一種のスポーツだと思っています(笑)

プロドラマーの演奏を見ると、前かがみに叩いていたり、少し後ろにのけぞって叩いていたりします。姿勢が悪く見えますが、曲の雰囲気をドラムで表現するため、あえてそうしていることが多いです。

しかし、初心者の方は、変なクセがつかないよう、最初は正しい姿勢で練習しましょう。重心を体の真ん中、お腹の下あたりに置くことを意識します。正しい姿勢で叩く習慣が着いた後は、様々な曲を叩く中で姿勢を変えてみるのも良いでしょう。

それでは、姿勢と重心について詳しく解説して行きます。

姿勢

姿勢は背筋を伸ばしましょう。しかし、のけぞるほど背筋を伸ばすのも叩きづらいため、程よく背中を伸ばします。基準としては、立った状態から、スッと椅子に腰を下ろしたときの姿勢です。

下記動画で、基準となる姿勢を確認できます。

https://youtube.com/shorts/AFI9pstHzOk?si=BK7YQtSZe_lTJJDw

程よく伸ばした姿勢は、腰への負担が少ないだけでなく、演奏時の見た目も良いです。今後、「人前で演奏してみたい!」と思う方は、ぜひ自分の姿がどう見られているのか、意識してみてください。

私もスタジオで、個人練習する時は、よく部屋の鏡で自分のフォームを見ています。自宅で練習する時も、可能な限り鏡など姿が映るもので、確認しながら、背筋の伸びを意識しましょう。

椅子の高さにも気をつけます。座った時に、足の曲がり角度が90度より少し広くなるぐらいの高さだと、ちょうど足の重さを使ってバスドラムのペダルを踏みやすいです。一旦、その高さで練習しながら、自分がしっくりくる椅子の高さに調整していくと良いです。

横から見た時の姿勢

重心

姿勢とともに「重心を体の真ん中に置く」ことを意識します。

座った時に、重心を体の真ん中に置くことで、手足を自由に動かすことができます。変に片足に重心が乗っていると、体の一部分に負担がかかるだけでなく、演奏もぎこちなくなります。

重心を意識する箇所は「おなかの下あたり」です。座った状態で、両足を少し上げてバランスをとってみてください。その時、おなかの下あたりに力が入ると思います。

その位置です。

姿勢とともに、おなかの下あたりを体の重心にすることで、体を自由に動かしても負担なく演奏できます。

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姿勢と重心の練習

姿勢と重心を意識する練習を紹介します。

椅子に座り、スティックを練習パッドなどに構えます。その状態で、左右の脚を交互に足踏みするように動かしましょう。

その時に、体が左右にぶれたり、前後に動かないようにおなかの下の位置を意識します。体の軸は左右前後に動かさず、脚だけ動かすイメージです。

慣れてきたところで、両脚同時に脚を上げ足踏みしましょう。ドラムの演奏では、両脚を同時に動かす場面もあります。

その後は、いよいよ足踏みしながら、自由に両手のスティックを振ってみましょう。その時にも、もちろん体の軸はブレないようにします。

この一連の動きをし、両手両脚を動かしても、体の軸がブレなければ、ドラマーとしての姿勢と重心を手に入れられたといえます!

体の重心がブレていると、下記動画のように下半身を動かしたときに、上半身もつられて動いてしまいます。それだと、きちんとスティックに力を伝えることができません。

地面に立って、野球ボールを投げるのと、バランスボールにまたがってふらふらしている状態で、ボールを投げるのとでは、どちらがより遠くにボールをなげられるでしょうか。

答えは、前者です。

それは、しっかりと地面に足をつけて立つことで、体の重心をブラさずに投げることができるからです。ドラムを演奏する時も、体の重心をブラさないことが、より安定した、良い音を出すことに繋がります。

練習するときには、スティックの基礎練習の前にこの練習をし、姿勢と重心を意識しましょう。

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スティックの持ち方・握り方

ここからは、スティックの持ち方を解説していきます。スティックの持ち方はいくつか種類があります。今回は、「マッチドグリップ」について説明します。

マッチドグリップは、左右同じ握り方で持つため、初心者の方も無理なく始められます。

私も、最初に練習したのが、マッチドグリップでした。今でも多くの曲を、このマッチドグリップで演奏しています。

それでは、細かく見ていくので、しっかりと身につけましょう!

上から見るとこのような持ち方になります。

下から見ると、こういったように持っています。

両手で持った時

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スティックの叩き方・振り方

次は、スティックの叩き方・振り方を解説していきます。

「叩く」と聞くと、何だか力いっぱい強く、という印象を受けますが、ドラムは力を込めて叩く必要はありません。むしろ、「肩の力を抜く」ことが重要です。

というのも、腕や指に力が入っていると、逆に速いテンポを叩けなかったり、いい音が出なかったりするからです。ある程度の力の入れ方は必要ですが、力いっぱい叩く必要はありません。

それでは、動作を1つずつみていきます。

ムチの動き

スティックを振る時は、ムチをふるイメージです。

と言われても、ムチをふったことがある、という方は少ないと思います(笑)

イメージとして、力を抜き、肩から腕、手にかけて波を打つようにしならせ、その勢いをムチに伝わらせます。スティックを振る際も同じです。

私がよくイメージするのは、映画インディージョーンズの主人公インディーがムチを使い、相手を倒す場面です。インディジョーンズを観たことがない、という方は一度ムチのシーンを探しながら、観てみるのもおもしろいですね(笑)冒険アクションの大ヒット作でもあり、ストーリー自体も非常に楽しみながら観れます。

そんな、ムチのイメージをもち、スティックを振ると、上手くスティックに力が伝わります。

リバウンドをキャッチする

ムチを振るイメージをもって、スティックを振り下ろした後、打ち付けた打面にスティックの先が当たり、跳ね返ります。この跳ね返りがドラムで非常に重要な「リバウンド」です。

リバウンドした瞬間に、スティックをキュッと軽く握ります。すると、打面から3~4cm上のところで、スティックが止まります。この流れが、スティックを振る一連の動作です。

スティックを振り始めて、間もない時は、まだ上手くスティックをリバウンドできないことが多いです。そのため、上手く跳ね返らなくても焦ることはありません。

コツとしては、バスケットボールのドリブルをイメージすることです。

ドリブルで連続してボールをつく時、ボールの動きに逆らわないように手首を動かします。跳ね上がってきたボールの力を消さないよう、手首を柔らかくし再度ボールをつきます。このドリブルする時の手首の動きと同じようにスティックでも、リバウンドを感じる練習をしていきます。

リバウンドを感じられるようになってきたところで、次は連続して叩けるように繰り返してみましょう。

下記動画は、実際にスティックをボールのようにつき、リバウンドさせています。興味がある方は、バスケットボールのドリブルのように、リバウンドを繰り返せるか、練習してみるのも良いでしょう。感覚を掴むことにつながります。

リバウンドを連続できるようになれば、今度は跳ね返った瞬間にキュッと軽く握り、スティックを止める練習をします。ぶれずにきれいにスティックが静止できるようになると、パンッといい音がなるようになります!ここは、握る力と同時にスティックを止める力が少なからず必要になってきます。

スティックの持ち方から叩き方については、下記の記事で詳しく解説しています。

ドラム初心者におすすめのスティックの持ち方とは?叩き方は?

最初は、ゆっくりで構いません。右手・左手と交互に、スティックを振り、リバウンドをキャッチする練習を繰り返しましょう!

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独学の人にもおすすめのスティックを使った練習方法

それでは、最後に初心者の方におすすめの基礎練習「チェンジ・アップとチェンジ・ダウン」についてご紹介します。

「チェンジ・アップとチェンジ・ダウン」は、基礎練習の中でも基本的なもののため、しっかりと身に着けていきましょう!私自身も、いまだに取り組んでいますが、気を抜くと上手くミスしてしまいます(笑)ドラム歴関係なく、重要な練習といえます。

楽譜に表すと以下のようになります。

楽譜に表すと、「何だか、難しそう…」と思われるかもしれませんが(笑)楽譜の読み方も含めて、1つずつ解説していくので、ご安心ください。

実際に練習内容を叩いている動画下記になります。

それでは、楽譜の見方について、拡大して説明していきます。

【スネアドラム】

黒い丸がいくつもありますが、これは「音符」と呼びます。そして、赤く囲っている高さにある音符は、実際のドラムセットで、「スネアドラム」の音になります。

スネアドラムは、ドラムセットに座った時に自分の目の前にある小太鼓のことです。

【バスドラム】

スネアドラムの音符より下に描いてある音符がバスドラムの音になります。

バスドラムは、ドラムセットの中央にある大きな太鼓です。ペダルを踏んで音を鳴らす楽器であり、通常のセットでは右足で踏んで鳴らします。左利きの人は、セットが左右反対の場合、左足で踏みます。

 

【テンポ】

楽譜の左上に描かれている「♩=65」は、メトロノームのテンポの速さを表しています。メトロノームがない方は、スマホのアプリにも無料であるため、用意しましょう。

今回の、基礎練習のテンポはゆっくりめの「65」で設定しています。65のテンポで上手く叩けるようになってきたら、テンポの速さを少しずつ上げて練習していきましょう。

 

【R=右手(Right)、L=左手(Left)】

音符の上に描かれているRとLというのは、「その音符を右手(R)か左手(L)で叩いてください」という表記です。今回は、「RLRL…」と続いているため、「右左右左…」と左右交互に叩いて練習します。

【小節】

小節とは、楽譜の縦線「|」と「|」で区切られている間のことを言います。上記の画像では、最初の小節、1小節目と次の小節の2小節目まで描かれています。

1小節目のスネアドラムの音は4つですが、2小節目は8つになっています。逆にバスドラムの音は、1小節目も2小節目も4つずつです。つまり、右足のバスドラムの音は♩=65のテンポにあわせて、ずっと一定ですが、両手の叩くスピードが小節ごとに速くなったり、遅くなったりする練習であることがわかります。

それでは、下記動画で、楽譜上でどのように演奏されるか、確認してみましょう。

いかがでしょうか。

1〜5小節までは、徐々に手の速さが速くなる「チェンジ・アップ」、6小節からは、前半のフレーズを遡ってゆっくりになって行く「チェンジ・ダウン」になっています。5~7小節目が速いと感じる場合は、その部分を抜いて練習して良いです。

また、一気に連続してすべての小節を取り組むのではなく、例えば「3小節目のフレーズだけ」繰り返し練習するというのも、非常に効果的です。まずは、各小節のフレーズを体になじませていきましょう!

目標テンポ♩=80~90です。そこまで叩けるようになると、かなり叩く力がついてきたといえます。

しかし、無理は禁物です!

繰り返しにはなりますが、まずは、小節ごとのフレーズをきちんと体になじませ、無理のないテンポからスタートしてください。

せっかく始めたドラムも、ケガでできなくなってしまったら、元も子もないです。毎日5分でも良いので、少しずつ取り組んで行きましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。今回の内容をまとめると以下のようになります。

・「スティック」「練習パッド」「メトロノーム」を用意する

・「正しい姿勢」と「重心をブラさないこと」が怪我を防ぎ、ドラムを上達させる

・スティックはマッチドグリップが初心者の方にはおすすめ

・叩くのではなく、「肩の力を抜きムチのように振る」

・バスケのドリブルのようにスティックのリバウンドを感じ、跳ね返りをキャッチする

・「チェンジ・アップとチェンジ・ダウン」を繰り返し練習する

用意するものから、スティックの持ち方・叩き方、そして基礎練習まできちんと、内容を理解して取り組むことで、スキルは確実に上がっていきます。

華麗な演奏も日々の取り組みからです!コツコツ取り組んでいきましょう!

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最後までお読み下さり、ありがとうございました。